院長ブログ

23.09.04

アンカー(矯正用インプラント)

アンカー(矯正用インプラント)

アンカーとは、歯科矯正を行う上での固定源です。これがアンカーです。

アンカー.jpg


固定源とは、歯を移動する際にその元となる部分のことを指します。
このアンカーを利用することにより、例えば上顎前突の場合、上顎前歯を抜いた歯のスペース全て、後方に移動することができます。抜歯スペースを容易に無駄なく使えるということです。
上顎前突の場合、途中の歯を抜いて前歯を後方に下げるのですが、その際後方の臼歯を固定源にします。前歯と臼歯の綱引きになります。その結果前歯も後方に下がりますが、臼歯も前方に移動します。普通に綱引きを行った場合、臼歯は約3分の1前方に移動すると言われています。前歯の3分の2の後方移動で良い場合はそれで良いのですが、それでは前歯の後方移動量が足りず、上顎前突が残ってしまう場合、もっと前歯を後方に移動する必要があります。

アンカー2.jpg

アンカーがない時代は、いろいろな器具を使い、患者さんにもそれらの装置を使用してもらい、臼歯ができるだけ前方に移動しないようにします。この努力は大変なことでした。
アンカーにより、その努力の大半が不必要になりました。


アンカー3.png


アンカーを使用してしか矯正を行っています。


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